東海道新幹線N700S、一部公開 先頭車両の骨格など

吉野慶祐
【動画】東海道新幹線で導入予定の新型車両「N700S」の先頭車両の骨格と客室の見本=山本正樹撮影
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 JR東海は1日、2020年度に東海道新幹線で導入を予定する新型車両「N700S」の先頭車両の骨格と客室の見本を、日本車両製造豊川製作所(愛知県豊川市)で報道機関向けに公開した。

 N700Sは床下の機器の配置を整理し、両端を除く中間車両の種類を最新の「N700A」の6種から2種に減らしたのが最大の特徴。現行の16両だけでなく、12両や8両など柔軟な編成が可能になるとして他社や海外へ売り込む。

 先頭車両はN700Aに比べ角張った形になる。空気の流れを変え、車両の横揺れを抑える。省エネ化を進め、時速285キロで走った場合の消費電力量が7%減るほか、地震時に緊急停止する際の距離も3千メートルから2800メートルに縮まる。

 普通車では座席の背もたれを倒した際、座面が最大で3センチ沈み込み、グリーン車と同様に座り心地が良くなるという。

 また、室内を均一に照らす間接照明を採用。現在の直接照明を覆う樹脂製カバーは一掃され、火災時のリスクを軽減する。停車駅が近づくと網棚の照度を上げ、荷物への注意を促して忘れ物の減少につなげる。

 JR東海の古屋政嗣担当部長は「軽量化のおかげで、客室の快適性を高める様々な部品を追加できた。現時点で最高の新幹線車両になった」と語った。(吉野慶祐)

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