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　利根川と反対の方角に下総（しもうさ）豊里駅を出て１キロほど。住宅団地の一角、２万６千平方メートルの敷地に倉庫が並ぶ。１９９７年にできた新国立劇場（東京都渋谷区）の舞台美術センターだ。

　オペラやバレエの公演が終わると、大型のコンテナに入れた大道具や小道具、衣装が運び込まれ、次の出番を待つ。豪華な家が建つぐらい費用がかかると言われるオペラの舞台装置は、一つの演目でコンテナ４～５本、「アイーダ」のような大がかりな作品だと３０本にもなるという。きらびやかな舞台衣装は、防虫・防かび処理をし、完全空調の専用棟で保管される。

　一帯は７０年代に鹿島臨海工…