(各駅停話)香取駅 由緒ある神宮の表参道口

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岩城興
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 香取駅は地元の千葉県香取市の名前と同じなので、大きな駅を想像しがち。広さ30平方メートルの無人駅で、改札や券売機もない。しかし東国三社の一つ、香取神宮の最寄り駅だ。古い貨車を再利用していた駅舎は、8年前に神宮をイメージして新築された。

 一帯の津宮(つのみや)地区は利根川に面し、かつては水運の拠点。宿屋があり、神宮の表参道口として栄えた。〈かきつばた/香取の神の津の宮の/宿屋に上る板の仮橋〉。歌人与謝野晶子が、こう詠んだ。今は住宅と畑だが、河岸には大鳥居が立ち、往来船の目印となった石灯籠(いしどうろう)の常夜灯が残る。

 元中学校長で郷土史家の島田…

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