(各駅停話)下総松崎駅 100年前 若き文士の足跡
佐藤清孝
ホームのそばで柿が色づく。下総松崎(しもうさまんざき)駅の周辺にはひなびた光景が広がる。
100年ほど前、この駅に青年教師が立った。青木健作。旧制成田中学校(現・成田高校)で1909(明治42)年から5年余り、英語を教えながら小説を発表。「虻(あぶ)」は新聞書評欄で夏目漱石から絶賛された。
赴任当時の教頭は漱石門下の…
ホームのそばで柿が色づく。下総松崎(しもうさまんざき)駅の周辺にはひなびた光景が広がる。
100年ほど前、この駅に青年教師が立った。青木健作。旧制成田中学校(現・成田高校)で1909(明治42)年から5年余り、英語を教えながら小説を発表。「虻(あぶ)」は新聞書評欄で夏目漱石から絶賛された。
赴任当時の教頭は漱石門下の…