あまてらす鉄道、夢てらす18歳 初の新卒、鉄路復活へ託したバトン

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星乃勇介
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 廃線になった旧高千穂鉄道のレールを活用し、カートを走らせている宮崎県高千穂町の観光施設「高千穂あまてらす鉄道」(あま鉄)。この春、2008年の会社発足以来初めて、新卒社員が入った。地元の高千穂高校の探究学習がきっかけだ。お客さんに喜んでもらいたい――。その一心で仕事に励んでいる。

 今月3日、あま鉄の拠点の高千穂駅は、桜が満開だった。国内外の観光客がホームを埋める。制服姿の萱野瑛来(あきら)さん(18)が、緊張した表情で「いらっしゃいませ」と出迎えていた。

 実家は旧高千穂鉄道の早日渡(はやひと)駅(延岡市北方町)の近く。鉄道は、自身が生まれる前年の05年、台風被害で運行を休止し、その後廃線に。走っていた当時の話は母から聞いた。「乗りたかったなあ」

 あま鉄を就職先として意識し…

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この記事を書いた人
星乃勇介
宮崎総局|延岡駐在
専門・関心分野
防災・不登校・人口減・公共交通・お産