
【四日市】近畿日本鉄道(本社大阪市)は27日、観光列車「つどい」の車内で起業支援セミナー「電車de創業塾」を開催した。創業支援などを行うワンハート三重(本社名張市、桝井敬之社長)との共催。飲食などの起業を検討する9人が参加した。
近鉄が電車内で同様のセミナーを開くのは初めて。地域を走る電車内で起業支援のプログラムを提供することで、会議室などで行う一般的なセミナー以上に、具体的な起業イメージを持ってもらい、知識の定着や起業家同士のネットワーク構築を狙い企画した。
近鉄四日市駅(四日市市)から宇治山田駅(伊勢市)までの約1時間半の道中に、先輩起業家として鈴鹿市内で紅茶専門の喫茶店を営む女性経営者が登壇し経験談を披露したほか、起業を目指す参加者たちがそれぞれ事業計画を発表した。また、日本政策金融公庫と三重県信用保証協会の担当者が融資などの創業支援制度を紹介した。
近鉄の担当者は「今回のセミナーをきっかけに、近鉄沿線を創業場所の候補の一つとして認識してもらえれば。沿線地域の活性化につなげていくため、同様のセミナーを今後も開催していきたい」と話した。