
アメリカ・ニューヨークの地下鉄を批判する動画を投稿したトランプ政権の運輸長官。
その動画に、画面の右側に向かい側から走ってくるのがゆりかもめの車体が使用されていました。
この動画は19日、ダフィー運輸長官が自らのナレーションで「ニューヨーカーは自分たちの地下鉄に安心して乗れていない」と批判した内容を投稿したものです。
動画の最後には運輸省のロゴも入っていて、運輸省の公式動画のようにも見えます。
この動画の35秒から約3秒間、映し出されたのがゆりかもめでした。
画面右に見えるのは特徴的な三角屋根をした建物。
実際にレインボーブリッジを渡り新橋方面へと向かってみると、特徴的な三角の建物があります。
三角屋根の建物だけでなく、左側に大きくカーブする道路と並走するゆりかもめの走行路までぴったりと当てはまります。
投稿された動画にSNSでは「この電車がNYではなく東京にあるという基本的なことさえ理解できていない」「東京とNYの違いがわかる運輸長官がいないのは悲しい」などと批判されました。
批判されたニューヨーク州も公式SNSで「ダフィー運輸長官、うちの地下鉄に手を出すなら、せいぜい正しい都市(と国)を使うんだね」と反発。
アメリカの鉄道をつかさどる長官が引き起こした、今回のミス。
なぜ、ゆりかもめの映像が使われてしまったのでしょうか。
その理由をITジャーナリスト・三上洋さんは「こちらの動画は本当にいろんな素材を入れてあって、通常では考えられない作り方になっている。これは運輸省の意向というよりもダフィー長官の強い意向のもとで、ダフィー長官のSNSスタッフに作らせた可能性がある。そのときにこれもニューヨークのものだろうと思って深く考えずに東京のゆりかもめの動画を入れてしまった可能性がある」と推測します。
ゆりかもめは取材に「使われていることは知らなかった。報道で知り、驚いている」とコメントしました。
一方、アメリカ運輸省はFNNの取材に対し現時点で回答はありません。