
アメリカの運輸長官がニューヨークの地下鉄への補助金打ち切りを警告する動画を投稿し、その中で東京を走行する「ゆりかもめ」の映像が一部使われていたことが分かりました。
この動画はダフィー運輸長官が19日、自身のSNSに投稿したもので、自らナレーションで「ニューヨーカーは自分たちの地下鉄に安心して乗れていない」と批判した上で、「月末までに犯罪やホームレスの数を減らすために実施していることを示さなければMTA(ニューヨーク州都市交通局)への補助金をカットする」と警告しました。
ダフィー長官:
ニューヨークの地下鉄に対する私の役割は何なのか。
ところが、動画の中で35秒目から約3秒間使われた映像が、東京の臨海部を走る「ゆりかもめ」の先頭車両から、新橋方向にレインボーブリッジを走行中に撮影した映像でした。
このことについて、ネット上で指摘する声が相次ぎ、ニューヨーク州も公式のSNSに「ダフィー長官、うちの地下鉄に手を出すなら、せいぜい正しい都市(と、国)を使うんだね」と反発しました。
なぜこの動画が使われ、いつ、どこで、誰が撮影したものなのかなどについて、FNNはアメリカ運輸省へ問い合わせをしていますが、現時点で回答はありません。
連邦政府からMTAへは、2024年から5年間で事業の20%にあたる140億ドル=日本円で2兆円余りの補助金が拠出される計画です。
ダフィー長官は「ニューヨークだけではない。シカゴやワシントンもカットの対象にする」と述べ、民主党支持者が多い都市を名指ししています。