
札幌への延伸時期が大幅に遅れる見通しとなった北海道新幹線。国が、沿線自治体への説明を進めています。
北海道新幹線の札幌開業は当初、2030年度末を目標としていましたが、複数のトンネル工事が遅れていることなどから2038年度末ごろに先延ばしになる見込みとなっています。これを受け、きのう国土交通省と、工事を担う鉄道・運輸機構の担当者が、道と札幌市に開業の遅れを説明しました。
きょうは、新幹線の新たな駅が建設される予定の小樽市に。今後想定されるリスクや掘削状況などの説明を受けた迫俊哉市長は「(国土交通省から)完成開業は概ね2038年度頃の見込みということ、さらに数年単位で遅れる可能性があるとの説明を受けた。観光客の増加とか、その民間投資の誘発効果を期待しているが、開業が延期されることによって、効果の発現する時期が先送りされるので、まちづくりの影響が大きい」と話していました。
国交省は今後、八雲町などほかの沿線自治体にも説明に訪れる予定です。JR北海道の綿貫社長は新幹線の札幌開業の遅れを「大変残念に思う」とした上で、「札幌開業のスケジュールによらず、経営自立に向けて取り組む」と改めて強調しました。