銚電の新しい観光列車お目見え 4月から魚やネコなど「らしさ」走る

根岸敦生
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 銚子電鉄(銚電、千葉県銚子市)に導入された2両編成の「観光列車」が4月1日から営業運転を始める。今月1日には同市の仲ノ町駅で出発式があった。新しい2両は、関西を走る南海電鉄で使っていた車両を改修したもの。922人の協力が寄せられたクラウドファンディング(CF)で集まった1201万569円を活用して、銚子らしい魚やネコなどをテーマにした内装の観光列車に衣替えした。

 車両は1969年製造で、55年余経っている。銚電は、リニアならぬ「シニアモーターカー」だと売り出していく。営業運転のほか、貸し切りも受け付ける。

 この日の出発式には、銚電の竹本勝紀社長や南海電鉄の梶谷知志・鉄道事業本部長、車両を改装した京王重機整備の寺田雄一郎社長らが出席した。

 関西からやって来たこの車両の愛称は、紀州から銚子の外川地域に転住し、漁業振興の基礎を作った崎山次(治)郎右衛門にちなんで「次郎右衛門」号と名付けられた。

 外観は南海電鉄時代の塗色のままだが、4人がけのボックスシートやカウンターを設置。魚、ネコなど銚子を象徴するものをモチーフに改装された。

 1両は魚がテーマ。青いシートいっぱいにイワシやサバなど、市民がデザインした魚が泳ぐ姿が描かれ、つり革は握り手部分がイワシとサバをかたどっている。

 もう1両はネコとヒマワリだ。シートにヒマワリ畑が描かれ、床にはネコの足跡、壁面にはネコが小判に手を伸ばす姿が描かれた。ヒマワリの花の絵には、銚電名物の「ぬれ煎餅(せんべい)」が紛れ込んでいる。

 竹本社長は「銚電は地域の広告塔であり、情報発信基地。銚電があってよかったと言ってもらえることが目標」と話す。

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この記事を書いた人
根岸敦生
千葉総局|銚子・旭地区担当
専門・関心分野
大相撲、能狂言、地図