
大型観光企画「ふくしまデスティネーションキャンペーン(DC)」のプレイベント「ふくしまプレDC」が4月に始まるのに合わせ、JR東日本は同26日、南相馬市小高区にある常磐線桃内―小高駅間の旧線隧道(ずいどう)(トンネル)を探検するツアーを初開催する。明治期に建設され、蒸気機関車全盛期を支えたれんが積みのトンネル内を巡る。
ツアーは桃内駅を出発し、第1~第3耳ケ谷(みみがい)隧道、泉沢隧道に向かう。四つの隧道は日本初の民間鉄道会社「日本鉄道株式会社」によって、1898年の常磐線久ノ浜―小高駅間の開業に合わせて建設された。現在使用中のトンネルの隣にあり、1967年の常磐線電化以降使われていない。凸型の坑門(第2耳ケ谷隧道)など優れた意匠を持つ入り口や、内部のばい煙跡などを見学する。
隧道見学のほか、44年に信号場として開業し、戦後の48年に駅に昇格した桃内駅の歴史をその遺構を通して学ぶほか、戦時中につくられた大小五つの部屋を有する防空壕(ごう)も訪れる。
当日は午後0時半に桃内駅集合。徒歩約4キロのコース。今月19日午後0時半から、JR東日本の販売サイト「JRE MALLチケット」で申し込みを受け付ける。価格は1人6000円で、募集人数は30人。ヘルメットや安全チョッキ、懐中電灯は主催者が用意する。
