ソフトクリームに金箔ふわり 限定販売のつもりが人気爆発、開発秘話
久保智祥
ソフトクリームに金箔(きんぱく)1枚を大胆にまとわせた「金箔のかがやきソフトクリーム」。いまや金沢の定番グルメだが、その誕生のきっかけとなったのは、北陸新幹線だった。2015年に新幹線が長野から金沢まで延びたのを記念し、金箔メーカーの「箔一」(金沢市)が開発した限定メニューだった。
いち早く食用金箔の生産を始めた同社が、食べられる金箔の存在を知ってもらうとともに、金箔を用いた工芸品に触れてもらおうと考え開発。当初は千個限定で販売を終える予定だったという。
同社の福島和恵・ブランディング部長(47)は「金箔の美しさを伝えようと、ソフトクリームに金箔をふわりと載せる様子を見せることにこだわりました」と話す。
発売するやメディアやSNSで紹介され、その人気は10年たっても健在だ。3月中旬、金沢を代表する観光地「ひがし茶屋街」にある同社の東山店を訪ねると、店の外まで行列が延びていた。
さらに、同社にとって新幹線…
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