東武鉄道のDL大樹 日光―若松間4月5、6日運行 乗客歓待会津の魅力発信 福島県の沿線3市町プレDCで

 福島県の会津若松、下郷、南会津の3市町は4月5、6の両日、東武鉄道(本社・東京都墨田区)が運行するディーゼル機関車(DL)大樹で、会津の魅力を発信するおもてなし企画を催す。ふくしまプレデスティネーションキャンペーン(DC)に合わせた企画で、列車内や停車駅で会津の食や文化を堪能してもらい、来年のふくしまDCへ機運を高めていく。

 5日はDL大樹で下今市駅(栃木県日光市)を出発し、会津若松駅に向かう。同駅でSLばんえつ物語に乗り換え、新津駅(新潟市)を目指す。6日のプランはDL大樹で会津若松駅から下今市駅に向かい、特急列車に乗って新宿駅に到着する。

 3市町は「江戸の心」をテーマにしたおもてなしを行う。会津若松市は東山芸妓(げいぎ)と、白虎隊に扮(ふん)したスタッフが同乗する。乗客と記念撮影し、赤べこのストラップをプレゼントする。下郷町は湯野上温泉駅でかやぶき屋根の駅舎の見学、郷土料理「しんごろう」の列車内提供を計画。南会津町は会津田島駅周辺の散策やニシンのさんしょう漬けの振る舞いを予定している。

 DL大樹は日光市内を走る観光列車で2023(令和5)年に初めて会津若松市まで乗り入れた。昨年11月、東武鉄道と県内3市町によるSL大樹等観光列車運行推進協議会が発足した。日光市と会津地方を結ぶ新たな広域観光を創出し、将来的なSL大樹の会津若松市への乗り入れを目指す。インバウンド(訪日客)や首都圏からのさらなる誘客につなげたい考え。

 会津若松市観光課の担当者は「江戸の心を色濃く残す会津の特色を最大限に生かし、これまでにない旅を提案していきたい」と話している。

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