北陸新幹線延伸、小浜案推し明言の馳知事が「次の選択肢考える段階」
北陸新幹線の敦賀以西の延伸が難航する中、石川県の馳浩知事は12日、県議会予算委員会で「次の選択肢を考える段階に来ているのではないか」と述べた。与党が「小浜・京都ルート」に決める際に退けた「米原ルート」に言及し、小浜ルートを重んじてきた従来の姿勢を転換した形だ。
福村章県議(自民)の質問に答えた。馳知事は、現状では京都府民の同意や地下水・残土処理の問題などで「進展がほとんど見られない」と答弁。「解決のめどが立たないと判断された場合、米原を含めて検討し、一日も早い全線整備をめざすべきだ」と述べた。
石川県内では、新幹線敦賀延伸で関西や中京からの直通列車がなくなり、誘客に影響が出るとの懸念が根強い。昨年6月、県議会が米原再考を求める決議を可決。7月には政財界でつくり、馳知事が名誉会長を務める「北陸新幹線建設促進石川県民会議」が小浜案で大きな課題が表面化した場合には米原を含めたルート再考を求める決議を採択した。
馳知事は、1月16日の会見で「私は小浜案推し」と述べるなど隣県への配慮をにじませていたが、この日は「思いは、私が名誉会長を務めている県民会議と軌を一にするもの」と強調した。
県議会最大会派の自民はこれまで、知事の態度が明解でなく、指導力が見られないと批判。来春の知事選もにらんで「桜の咲く頃までに英断を」と求めていた。
福村県議はこの日の答弁を受…