「老い」迎えるニュータウン 首都圏郊外で夢のマイホームが空き家に

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鳴澤大
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現場へ! ニッポン空き家列島(3)

 団塊の世代が「夢のマイホーム」を手に入れ、暮らしてきた街が「老い」を迎えている。

 千葉県我孫子市のJR成田線・布佐(ふさ)駅に降り、「利根ニュータウン東」行きのバス停で時刻表を見る。平日は1日6便、土休日は1便だけだ。

 乗車して利根川と県境を越え、茨城県利根町へ。朱色などの明るい屋根の家々が見えてきた。ニュータウンだ。

 国土交通省の説明では、ニュータウンは1950~70年代の高度経済成長期に都市へ人口が集中したのに伴い、郊外で開発された街をいう。全国に2千ほどあり、各地で高齢化が進んでいる。

 バスの終点の利根ニュータウンは、東京都心から1時間余り。住民のうち65歳以上の高齢者が約54%に達し、空き家もある。

 一方できれいな街路を高齢男性がきびきび歩き、戸建て住宅の庭先やベランダで洗濯物を干す姿もあり、活気を感じる。

 のどかな田園を3キロほど歩…

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この記事を書いた人
鳴澤大
文化部|be編集部
専門・関心分野
方言、空き家問題、人工知能など