ロイヤルエクスプレス、31日から再び四国巡る 料亭の食事など公開
東急の豪華観光列車「ザ・ロイヤルエクスプレス」が31日から四国・瀬戸内エリアで運行される。昨年に続いて2度目の運行となる今年は、徳島県のトロッコ列車や瀬戸内海をめぐる豪華クルーズ船に乗るコースが新設された。運行は3月10日までだが、全てのツアーが完売している。
報道機関を対象にした体験乗車会が24日、JR岡山―高松―多度津間であった。
車内では四国での運行のために作られたオリジナル曲がバイオリン奏者で音楽家大迫淳英さん(51)らによって演奏され、香川のあんもち雑煮、太刀魚の天ぷらなども提供された。車内のキッチンカーで腕を振るう高松市の料亭「二蝶」の料理長、山本亘さん(55)は「昨年挑戦した車内での天ぷらなども、今年は経験を生かしてスムーズに出来ると思う。瀬戸内の風景を眺めながら、あんもち雑煮や讃岐うどんなど香川の料理を楽しんでもらいたい」と話した。
東急の松田高広・クルーズトレイン推進グループ統括部長(53)は「昨年のツアーが大変評判がよかったので、今年も実施することにした。四国の魅力をさらに提供するため、徳島でトロッコ列車を貸し切り大歩危峡を観光したり、広島の豪華クルーズ船ガンツウで瀬戸内海をクルーズしたりする新たなコースも考えた」と話した。
ツアーは6回、3泊4日で実施。1人約96万円から(2人で申し込む場合)と高額ながら、全体としては定員を上回る応募があったという。リピーター率が3~4割といい、参加者は60~80代が中心で、1人での参加も目立つという。
ザ・ロイヤルエクスプレスは2017年から伊豆で運行が始まり、20年から北海道、昨年からは四国と東海地区でも運行している。四国での運行は東急とJR四国を中心に、JR貨物、JR西日本も協力。予讃線のトンネル断面が小さいため、昨年に続いて電気機関車がけん引して運行する。