ニュータウン最寄りの私鉄でも異変 直通運転消えて「乗り換えが…」
田中祐也
大阪府はJRや私鉄、大阪メトロが府内をくまなく走り、鉄道王国とも言われる。ただ、府の最北端の駅がある豊能町と最南端の岬町では、沿線人口の減少で異変が生まれている。
「能勢電鉄の直通運転がなくなるらしい」
2年前、豊能町に住む大塩裕陸(ひろみち)さん(82)はそんな知らせに耳を疑った。40年以上前、自然豊かな環境で子育てをしたいと、隣の箕面市から豊能町に引っ越した。
能勢電鉄が開発したニュータウンというのが決め手の一つだった。戸建てに住み、最寄りのときわ台駅まで徒歩15分。「仕事や付き合いで遅くなっても電車で帰れるのが良かった」と言う。
能勢電鉄は妙見山の参詣(さんけい)客の輸送を目的に1913年に開業した。阪急電鉄の川西能勢口駅(兵庫県川西市)から妙見口駅(豊能町)までの約12キロを走る。78年には、妙見線の途中にある山下駅で分岐して日生中央駅(兵庫県猪名川町)を結ぶ日生線を開業した。
乗り換えに間に合わない
川西能勢口駅で阪急電車に乗…
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