JR芸備線、住民アンケを来年1月開始 需要増施策の経済効果も試算

上山崎雅泰
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 JR芸備線の備後庄原(広島県庄原市)―備中神代(岡山県新見市)間の存廃などを議論する「再構築協議会」の第3回幹事会が25日、岡山市内であった。現状を把握するため、沿線住民や来訪者へのアンケートを来年1月から実施すると決定。潜在的な需要増につながる施策の地域経済効果を試算することも決まった。

 再構築協は、芸備線の可能性を追求する調査事業を外部委託。来年3月までに結果をまとめ、4月以降に実証事業を始める方針。住民アンケートは、庄原、新見両市の約3千世帯に郵送し、外出時の交通手段や芸備線の利用頻度などを尋ねる。過去1年間に両市に訪問経験がある約600人には、滞在日数や芸備線の利点や欠点などをウェブで答えてもらう。地元商工会議所や観光協会、交通事業者にもヒアリングを実施する。

 広島県は「実証事業は年間を通じて実施してほしい」と要望した。幹事長を務める国土交通省中国運輸局の阪場進一交通政策部長は「来春以降に実証事業を直ちに始めたい。JRの増便も選択肢だが、合意形成をする必要がある」と話した。

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この記事を書いた人
上山崎雅泰
岡山総局|岡山県政担当
専門・関心分野
新エネルギー、アイドル、サッカー