JR吾妻線に並行バス運行なら…高校生ら「利用」7割超 検討会議
JR東日本高崎支社は24日、群馬県長野原町役場で、吾妻線の長野原草津口(長野原町)―大前(嬬恋村)沿線地域の交通体系の検討会議を開いた。この区間の主な利用者である高校生と家族のアンケート結果が報告され、長野原草津口駅―中之条・渋川駅をノンストップで結ぶバスが運行された場合、回答者の7割以上が利用する意向を示したことが明らかになった。
JR高崎支社によると、この区間の利用者の約8割が高校生。JRや地元自治体、有識者らで構成する「JR吾妻線(長野原草津口・大前間)沿線地域交通検討会議」は今年7~8月に、長野原町、嬬恋村在住の高校生約330人と家族、県立長野原、嬬恋の両高校の在校生約80人と家族を対象に、利用状況や別の交通手段の利用意向などについてアンケートを実施した。
回答したのは高校生146人(回答率36%)、家族177人(同44%)。通学に利用する主な交通手段は高校生の約8割が鉄道だった。半数以上の生徒は、通学に2時間程度かそれ以上かかっていた。
吾妻線と並行して長野原草津口駅と中之条・渋川駅を結ぶノンストップバスが運行された場合の利用意向を尋ねたところ、「ぜひ利用したい」「ちょうど良い時間に運行していれば利用してみたい」と回答したのは、生徒、家族いずれも合わせて7割以上だった。
アンケート結果を受けて、今後は作業部会を設けて交通体系のあり方を協議することになった。
JR東日本が10月に発表した、利用の少ない線区(平均通過人員が1日あたり2千人未満)の2023年度収支状況では、長野原草津口―大前の線区収支は4億9400万円の赤字。前年度より赤字幅が3100万円拡大していた。
また、同区間の鉄道路線の営業成績の指標である営業係数を見ると、100円の収入を得るために2870円の費用がかかっている。