北陸新幹線富山―金沢で自動運転試験 運転士の手はアクセルに触れず

朝倉義統
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 JR西日本JR東日本は19日、北陸新幹線の富山―金沢間(約59キロ)で発車から停車までを自動制御する「自動運転」の走行試験を実施し報道陣に公開した。運転士はアクセルレバーを操作することなく、自動で加速や減速がされるという。

 試験はJR西が所有する「W7系」で実施。富山駅で午後4時34分、運転士が二つの出発スイッチを押すとスムーズに発車した。システムの設定と比べ、1秒早く金沢駅に到着した。新高岡の通過は3秒差だった。

 到着後には、JR西の社員が停止位置を確認した。34センチ手前で誤差の範囲内だったという。

 試験走行後に取材に応じたJR西の折中啓也・常務執行役員は「運転時分や停止位置、(システムの)機能がきちんと働いていることが確認でき、おおむね成功」と話した。「データを持ち帰って分析を進めたい」という。

 JR西は、2029年度に敦賀―金沢間(約125キロ)での自動運転開始を予定している。30年代には山陽新幹線での導入も目指す。JR東海も28年ごろに東海道新幹線で、JR東も上越新幹線の一部区間に28年度に導入予定という。

 JR西では、無人ではなく運転士が乗務する。自動運転により、ホームの安全確認などに注意を払うことができ、省エネ効果もあるという。

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