博多駅まで推計最短1時間余 県が新幹線3ルート調査結果を報告

奥正光
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 東九州新幹線など新たな新幹線整備のあり方を巡り、宮崎県は4日、九州新幹線新八代駅への接続を含む三つのルートの所要時間や整備費に関する調査結果を県議会総務政策常任委員会に報告した。福岡までの所要時間について、宮崎市のほか、都城市延岡市を起点とした場合も推計した。

 県は11月27日の県議会一般質問で、宮崎市~博多駅の所要時間や整備費など調査結果の概要を明らかにし、この日は総合交通課の河村直哉課長が詳しい内容を説明した。

 県が調査したのは、①東九州新幹線で想定される小倉駅北九州市)~鹿児島中央駅(鹿児島市)の日豊線ルート②日豊線ルートのうち鹿児島中央駅~宮崎市を先行整備する鹿児島中央先行ルート③九州新幹線新八代駅(熊本県八代市)~宮崎市の新八代ルート。

 調査結果によると、宮崎、都城、延岡各市から博多駅までの所要時間は①が1時間15分~1時間49分、②が2時間1分~3時間15分、③が1時間6分~2時間27分。整備費は①約3兆8100億円②約1兆600億円③約1兆5千億円(延岡まで延伸した場合は約2兆2千億円)だった。

 需要の推計では、1キロあたりの1日平均利用者数(輸送密度、推計開業年の2060年)が①1万2416人②5701人③8710人だった。

 調査ではこのほか、並行在来線を維持するための財政負担が課題になることも指摘している。

 県は調査について、新幹線整備に向けた議論の活性化や機運醸成が目的で、調査をもとにルートを決めるものではないと強調している。調査結果は県ホームページで閲覧できる。

 県は来年1月15日、宮崎市内で「みやざきの新幹線を考えるシンポジウム」を開き、今回の調査結果を報告する。入場無料。定員250人。問い合わせは県総合交通課(0985・26・7038)へ。

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