東海道新幹線、29日の運転とりやめ 途中で打ち切りや引き返しも

本多由佳
[PR]

 JR東海は29日午後6時40分すぎ、同日の東海道新幹線の運転を全線で取りやめると発表した。今後は、始発駅を出発する列車は全て運休し、現在運転している列車も途中駅で運転を打ち切るか、始発駅に折り返すなどの対応をするという。

 29日午後4時すぎには、静岡県焼津市内の雨量計が規制値を超えたため、静岡―掛川駅間の上下線で運転を見合わせており、不通区間は一時、上りで東京―新大阪駅間の全線に及んでいた。

3時間停車の末、引き返し

 静岡県での大雨の影響で東海道新幹線が29日夜から全線で運行を取りやめ、混乱が広がった。大阪府豊中市の自営業女性(40)は新横浜から「のぞみ」に乗って新大阪へ向かっていたが、午後4時すぎに静岡駅で3時間ほど停車。その後、東京方面へ折り返すとアナウンスが流れた。車内では疲れた様子で机に突っ伏している乗客もいたという。

 名古屋市の会社員男性(64)が乗っていたのぞみの別の車両も、小田原駅で約2時間半の停車後、東京方面に折り返すことになった。「今日は動くと思ったが、まさかこんなことになるとは。初めての経験で、体も精神的にも疲れた」と話した。

「明日も仕事」深夜バスに乗り換え

 JR東京駅は切符の払い戻しを求める人や、他の交通手段を探す人たちで混雑した。仙台への出張から奈良市に帰宅する途中の会社員男性(45)は、東京駅の改札を入ってから運休を知った。「明日も仕事があるので、深夜バスのチケットを買ったが、バスも止まるかも」

有料会員になると会員限定の有料記事もお読みいただけます。

【春トクキャンペーン】有料記事読み放題!スタンダードコースが今なら2カ月間月額100円!詳しくはこちら