さよなら「スカイレール」 モノレール×ロープウェー、団地住民の足

興野優平
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 モノレールとロープウェーの技術を融合した国内唯一の交通システム「スカイレール」が30日、広島市内で26年間の営業運行を終えた。

 同市安芸区内の団地開発に伴い、住民向けの足として1998年8月、開通した。傾斜やカーブを考慮し、モノレールとロープウェーを組み合わせた「ロープ駆動式懸垂型」と呼ばれる交通システムが採用され、長さ1.3キロ、高低差約160メートルの区間を約6分で結んだ。のべ957万7千人が利用した。だが、採算が合わず、バスに置き換えられることになった。

 この日、近くに住む高山満澄さん(59)は帰省した息子の智寛さん(31)と乗り、別れを惜しんだ。「25年ほど前、幼稚園児だった息子と試乗会に参加したのを懐かしく思い出した。なくなるのはさびしい」と話した。(興野優平)

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