妻と妹を亡くし、JR西に向き合った 台湾の事故の遺族に伝えた経験

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瀬戸口和秀
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 JR宝塚線(福知山線)脱線事故で妻と妹を亡くした男性が、2021年に起きた台湾鉄道脱線事故の遺族の活動を後押ししている。台湾を訪れて経験を語り、事故原因の究明をめざすよう助言した。二つの事故の遺族は、鉄道の安全の実現を願って交流を続けている。

 浅野弥三一(やさかず)さん(82)=兵庫県宝塚市=は昨夏、台湾を訪れ、遺族たちに「台湾鉄道の資料にはなぜ事故が起きたのかきちんと書かれていない。疑問や意見を台湾鉄道に伝えませんか」と提案した。

 浅野さんは、JR宝塚線脱線事故で妻の陽子さん(当時62)と妹の阪本ちづ子さん(同55)を亡くした。事故の背景を検証する検討会や、有識者も加わる会議の設置をJR西日本に提案し、自らもメンバーになって事故に向き合った。

 台湾訪問では、台湾鉄道から…

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