東北新幹線、運転再開 東京-仙台間で一時運転見合わせ

上地兼太郎 篠健一郎 阿部育子
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 東北新幹線は2日午前7時50分ごろから、東京―仙台駅間の上下線で運転を見合わせた。午前10時50分ごろからは東京―福島駅間の折り返し運転を始め、午後0時半ごろに全線で再開した。JR東日本によると、遅れや運休が出ているという。

 JR東によると同日午前5時5分ごろ、東北新幹線の福島―白石蔵王駅間で行われた工事で、線路の安全を点検する「確認車」から油が漏れていたことが判明。油を取り除く作業をするため、午前7時ごろから東北新幹線下り線の福島―仙台駅間で、7時50分ごろからは東京―仙台駅間の上下線で運転を見合わせた。山形新幹線も東京―福島駅間の上下線で運転を見合わせ、午前10時現在で上下計25本が運休した。

 午前9時半ごろ、JR東京駅の窓口には、払い戻しなどを求める人の列ができた。並んでいた千葉市の宮本隆信さん(72)は、鉄道好きの孫2人と福島まで行く予定だった。「春休みに合わせて、1カ月以上前から楽しみにしていたのでとても残念です」と話した。

 山梨県上野原市の会社役員ブランド・ジェフさん(37)は、同僚2人とともに出張で盛岡まで行く予定だったが、出張先での打ち合わせの予定を変更した。「こんなに長い時間、止まるとは思わなかった」と話した。

 JR仙台駅では午前10時半ごろ、新幹線の改札前に運転の見合わせを伝えるホワイトボードが置かれ、新幹線を待つ人であふれた。駅員に状況を聞く人や、払い戻しのためみどりの窓口に並ぶ人たちが列を作った。

 学会に参加するため仙台市に来ていた高知県の大学に通う男性(21)は、翌日の切符を買い替えるために1時間半ほど並んだという。「買えて一安心だが、明日再開しているか少し不安」と話していた。

 盛岡市の団体職員の20代の女性は、東京の本社で入社式に出席するため東京駅に向かう予定だったという。「入社式は午前中で終わってしまうので残念。一刻も早く動いたらいいのに」と話していた。(上地兼太郎、篠健一郎、阿部育子)

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