核禁条約発効3年 不参加の日本へ大阪の市民「被爆国として悲しい」

核といのちを考える

花房吾早子
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 核兵器の保有や使用、開発などを全面的に禁じる核兵器禁止条約が発効してからちょうど3年となる22日夜、大阪府豊中市の阪急豊中駅前に市民が立ち、核兵器廃絶を訴えた。

 平和を求めて行動する女性たちのグループ「CODE(コード)PINK(ピンク) Osaka」のメンバーで元小学校教員の大口彰子さん(79)は、長崎県佐世保市出身。叔母は長崎医科大(現・長崎大医学部)の看護師として被爆した人たちを救護し、3年後、原爆症とみられる症状で亡くなったという。「地球上から核兵器をなくさなければいけません。一緒に声を上げましょう」と呼びかけた。

 核禁条約は2017年に国連で採択され、21年1月22日に発効。今月15日時点で97の国や地域が署名または批准しているが、日本は参加していない。グループを立ち上げた通訳・翻訳者の尾川寿江さん(78)は、「被爆国として悲しい」と話す。「批准を求めてこれからも運動する。そういう政府に私たち市民がしていかなければいけない」と訴えた。(花房吾早子)

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