第3回雇調金不正受給「悪質」667社で受給額最多の百貨店に欠如したもの

有料記事百貨店の闇

宮廻潤子 原田悠自
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 水戸京成百貨店による雇用調整助成金(雇調金)の不正受給事件は、新型コロナにより外出自粛や時短営業を強いられる未曽有の状況下で起きた。コロナ対策支援事業での不正は全国で相次ぎ、刑事事件に発展するケースもあった。

 旅行大手・近畿日本ツーリスト(東京)では、元社員がコロナワクチンの接種業務で費用を水増し、自治体から約2億2400万円をだまし取った詐欺罪に問われ、大阪地裁で今月16日、懲役2年執行猶予4年の有罪判決を受けた。

 コロナ下での雇調金をめぐっては、虚偽申請で約2800万円をだまし取った詐欺などの罪で、元鳥取県議が2023年10月、松山地裁から懲役3年6カ月の実刑判決を受けた。茨城でも23年5月、大津漁業協同組合の元専務理事が従業員を休業させたと偽って雇調金約184万円を詐取した罪で、懲役2年執行猶予3年の判決を受けた。

不正の温床に

 雇調金は、景気変動や産業構…

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