JR筑肥線の今宿駅(福岡市西区)で15日午後6時ごろ、列車が3メートルオーバーランし、約90人が乗降できないトラブルがあった。わずか3メートルだが、戻るに戻れぬ事情があったという。

 JR九州によると、オーバーランしたのは福岡空港発、筑前前原行きの普通列車(6両編成)。約千人が乗っていた。訓練中の見習い運転士がブレーキ操作を誤ったことが原因という。

 このオーバーランをセンサーが感知し、駅から数十メートル先の踏切が鳴動。こうなった後で列車がバックするとエラーが起き、列車が通過しても遮断機が上がらなくなる。このためバックはできなかった。列車後部は駅のホームに接していたが、駅に設置されたホームドアと列車のドアの位置がずれていたため乗降は出来なかったという。

 このトラブルで列車は5分遅延。降りられなかった約60人は次の九大学研都市駅まで行き、1分後の列車で今宿駅に折り返した。乗れなかった30人は15分後の後続列車に乗ったという。(添田樹紀)