世田谷一家殺害事件から間もなく23年 警視庁が情報提供呼びかけ

長妻昭明
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 東京都世田谷区で2000年に会社員宮澤みきおさん(当時44)の一家4人が殺害された「世田谷一家殺害事件」が未解決のまま23年を迎えるのを前に、警視庁が9日、現場近くの小田急線成城学園前駅などで情報提供を呼びかけた。

 この日、成城署員40人が駅前で事件の概要や犯人の特徴が書かれたチラシとボールペンを配り、情報提供を呼びかけた。熊谷達也署長は取材に「まもなく23年を迎える今だからこそ話せることもあると思います。ささいなことでも情報提供して欲しい」と話した。

 事件は00年12月31日に発覚。同区上祖師谷3丁目の宮澤さん宅で、みきおさんと妻泰子さん(当時41)、長女にいなさん(同8)、長男礼くん(同6)が殺害されているのを親族が見つけた。

 現場には犯人の血痕や指紋、トレーナーなど多数の遺留品が残されていた。トレーナーは00年8~12月、14都道府県で130着販売され、そのうち118着は購入者が分かっていない。都内では10着販売され、9着は購入者が分かっていない。

 警視庁はこれまで捜査員延べ29万3157人を投入して捜査してきた。市民からの情報提供はこれまで1万4416件で、今年は昨年より35件増えた162件寄せられた。

 事件解決に結びつく情報を提供した人には公的な特別報奨金(上限300万円)と、有志による私的懸賞金(同1700万円)が支払われる。情報は同署捜査本部(03・3482・3829)へ。(長妻昭明)

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    西岡研介
    (ノンフィクションライター)
    2023年12月9日14時20分 投稿
    【視点】

    何年経とうが、犯人(あえてこう言う)が捕まるまで、絶対に忘れてはいけない事件−−そう私が肝に銘じるようになったのは、文春時代の仲間が書いた記事で、その犯行の詳細を知ってからだ。4人はただ「殺害」されたのではない。「惨殺」されたのだ。特に長女

    …続きを読む