「関西の高尾山」めざした妙見山 ケーブルカー60年余りの歴史に幕

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田中祐也
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 大阪・兵庫の府県境にある妙見(みょうけん)山(660メートル)で、ケーブルカーやリフトなど、能勢電鉄(本社・兵庫県川西市)が運営する妙見の森関連施設が3日で廃止になる。都心に近く、気軽に登れる信仰の山という共通点から「関西高尾山」をうたい、人気を集めていた。

 11月下旬の休日の午後、ふもとにある「妙見の森ケーブル 黒川駅」で、乗客が行列をつくっていた。係員が「帰りも長時間待つことになります。山頂で過ごせる時間はわずかですよ」と注意を呼びかけていた。

 満員のケーブルカーから降りてきた須田仁(じん)さん(7)は、大阪府吹田市から家族と初めて訪れた。山頂でお弁当を食べ、寺院を参拝したという。「窓からの風が気持ち良かった」と笑顔だった。

 山頂は日蓮宗の霊場で、江戸時代の参詣(さんけい)道が登山ルートとして残る。能勢電鉄は1913年、参拝者の輸送などを目的に営業を開始。60年にケーブルとリフトを開業した。ケーブルで黒川駅と山の中腹までの666メートルを5分で結び、山頂までリフトで乗り継ぐ。

 都心に近く、ケーブルカーが…

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