新幹線基地の特別ツアー、ふるさと納税10万円の返礼に 福岡の2市

江口悟
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 福岡県春日市と那珂川市が、ふるさと納税の返礼品として、両市にまたがるJR西日本新幹線車両基地「博多総合車両所」の見学ツアーを用意した。JR西日本によると、巡るのは「ふだんは入れないところばかり」。福岡市ベッドタウンの色彩が濃い両市は「車両所を新たな観光資源にできれば」と期待する。

 30日に両市とJR西日本がそれぞれ結んだ包括連携協定に基づく企画の第1弾として3者が発表した。JR西日本が提案し、全面協力するもので、9月2日限定の開催。午前と午後の2部制で行う。

 参加者はJR博多駅に集合し、特別臨時列車で車両基地に向かう。その道のりで走るのは、乗客としては体験することのない、回送用の線路だ。

 現地ではパンタグラフや車両の屋根を点検するための通路を歩き、現役運転士の案内で運転台に入る。ほかにも車両のメンテナンス設備などを見学できるなど、特別づくしとなっている。

 個別に質問しやすいように5人程度のグループをつくり、JR西日本の社員が詳しく説明しながら案内する予定だという。

 この返礼品を享受できるのは18歳以上の計40人。両市がそれぞれ午前10人、午後10人を募り、6月1日午前10時から、ふるさと納税サイト「さとふる」を通じて先着順で受け付ける。定員に達し次第、終了する。

 必要な寄付額は10万円。値は張るが、鉄道ファンの心をくすぐる企画なだけに、ぐずぐずしていると乗り遅れそうだ。(江口悟)

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