のんさん「愛されていると胸が熱く」 あまちゃん10周年で記念列車

西晃奈
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 東日本大震災で被災した三陸沿岸を元気づけた、NHKの連続テレビ小説「あまちゃん」の放送から10周年を記念した三陸鉄道ラッピング列車が完成し、出発式が8日、久慈駅(岩手県久慈市)であった。主演した俳優・のんさんは海女の衣装を着て出席し、会場を盛り上げた。

 のんさんはドラマの撮影で、久慈市に約2カ月間滞在。行きつけのスーパーや飲食店ができたといい、久慈を「第二の故郷」として、撮影終了後もたびたび訪れている。

 ラッピング列車は、あまちゃんのファンがクラウドファンディング(CF)で資金を募り、約791万円を集めて実現した。「三陸元気!GoGo号」と名付けられ、4月15日~10月1日の毎週土日、久慈―盛間を運行する予定だ。

 出発式に出席したのんさんは「私にとっても、みんなにとっても、大事で愛されているドラマなんだと胸が熱くなった」とあいさつ。テープカットをしたあと海女の姿になり、大漁旗を振って列車を見送った。

 埼玉県在住で、CFの実行委員長を務める今西穂高さん(66)は、約30年勤めた会社を解雇されたが、あまちゃんを見て元気をもらい、再就職を決め、三陸にも通うようになった。

 「困難にぶつかっても元気に立ち向かうのがあまちゃんの姿勢。ドラマに登場した三鉄の車両で、人口減などの課題を抱える岩手を応援し、元気を全国に届けたい」と語った。

 のんさんは出発式に先立ち、市情報交流センターを訪問。久慈で発掘された恐竜の化石「パロニコドン」をモチーフにした芸術作品をデジタル化し、販売した収益275万円を寄付。遠藤譲一市長に目録を渡した。(西晃奈)

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