近鉄GHD、経営トップが交代へ 会長「球団撤退、批判も浴びた」

諏訪和仁
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 近鉄グループホールディングス(GHD)は24日、

小倉敏秀社長(67)が退任し、子会社で近畿日本ツーリストを運営するKNT―CTホールディングス社長の米田昭正氏(63)が新たな社長に内定したと発表した。社長と会長を計16年務めた小林哲也会長(79)も相談役に退き、近畿日本鉄道の都司尚(つじたかし)社長(65)が後任の会長に就く。6月の株主総会後に正式に決まる。

 米田氏と都司氏はともに1982年入社。米田氏はホテルやレジャーの部門が長く、米国で計17年勤務した。24日の記者会見では「経験を生かして新たな事業を開拓し、グローバルに展開していく」と抱負を語った。主に鉄道部門を歩んだ都司氏は「地域に貢献し、将来にわたって鉄道をはじめ、近鉄グループが信頼され、選ばれる存在であり続けたい」と話した。

 小林氏は「一番印象に残っているのは、(近鉄バファローズ)球団経営からの撤退。みんなに協力してもらい、世間様の批判も浴びた」。経営陣の交代は以前から考えていたが、新型コロナウイルスの感染拡大により「大きく経営を変えるのは難しい」と考えたという。コロナ後のグループ経営の方向性が見えてきたとし、「バトンタッチし、新たにアクセルを踏んでほしい」と述べた。

 小林氏は関西経済連合会の副会長などの財界活動を当面続けるという。小倉氏は三重交通GHD会長になる。(諏訪和仁)

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