地下鉄サリン事件から28年 遺族や駅員が霞ケ関駅で献花

吉沢英将
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 14人が死亡し、6千人以上が負傷した地下鉄サリン事件から、20日で28年になった。現場の一つの東京メトロ霞ケ関駅(東京都千代田区)では発生時刻に近い午前8時、駅員らが黙禱(もくとう)を捧げ、犠牲者を悼んだ。

 霞ケ関駅の助役だった夫の高橋一正さん(当時50)を亡くした高橋シズヱさん(76)も、献花に訪れた。事件を起こしたオウム真理教の後継団体「アレフ」は今月、決められた資産状況などの報告が不十分だとして、公安審査委員会が団体規制法に基づく初の再発防止処分を決めた。こうした団体の動向について高橋さんは「陰湿な体質はオウムから何も変わっていない。憤りを覚える」と述べた。

 事件は1995年3月20日に発生。オウム真理教の信徒らが霞ケ関駅に向かう地下鉄日比谷線や千代田線、丸ノ内線の5車両で、サリン入りのポリ袋をとがらせた傘の先で突き、車内に散布した。(吉沢英将)

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    福田充
    (日本大学危機管理学部教授)
    2023年3月20日12時21分 投稿
    【視点】

    1995年3月20日のオウム真理教による地下鉄サリン事件は、テロリズム研究から見れば、世界を代表する無差別化学兵器テロ事件であり、そのインパクトからは9.11アメリカ同時多発テロ事件と並び称されるレベルである。 世界的な都市、首都東京で地

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