三股駅にホームまでの踏切と通路を整備 車いす利用も可能に

中島健
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 JR日豊線三股駅(宮崎県三股町)のバリアフリー化工事が終わり、10日から踏切をわたってホームが利用できるようになった。これまでは跨線(こせん)橋を使う必要があり、車いすでは事実上、列車を使えなかった。JR九州宮崎支社によると、県内76駅のうちバリアフリーの基準を満たす「平面交差」の駅は4駅目という。

 バリアフリー化は、町が国の補助を含めて7400万円をかけた。駅舎を出て都城方面への列車が通過する線路に交差する形で踏切と旅客通路を設け、ホームへのスロープなども整備した。列車が通る際には、踏切の遮断機が自動で下りる。

 跨線橋では、駅舎側、ホーム側それぞれ三十数段の階段を上り下りする必要がある。町身体障害者連絡協議会長の中内弘美さん(81)の妻サツさん(80)は車いすを利用しており、数年前に日向市に行く際、三股駅を使えずに都城駅から列車を利用したことがあった。最寄り駅が使えるようになり、サツさんは「胸がいっぱい」と話した。

 ただ、今後も駅には駅員が不在のため、JR九州は介助が必要な場合、スタッフ(070・1425・8504)への事前連絡を要請している。中嶋敬介宮崎支社長は「ベビーカーの方や大きな荷物の方の利便性も上がった。今後の利用には精いっぱい方策をとっていきたい」と話した。

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この記事を書いた人
中島健
宮崎総局
専門・関心分野
農業、防災、子育て