息子の新幹線独り立ちの日、運転士だった父からの「サプライズ」
角詠之 小川崇
昨年11月4日、東京から新大阪に向かう東海道新幹線「のぞみ331号」。JR東海の運転士、池田朋生(ともき)さん(28)は初めて、独り立ちしての乗務に臨んだ。
三河安城駅(愛知県)を通り過ぎ、運転台のモニターを見た。次の名古屋駅まで30キロ、残り時間は9分。頭のなかで運転速度を計算した。区間最高速度を維持すれば、定刻通りに到着できる。
秒刻みのダイヤで駅を発着する東海道新幹線の運転士にとって、次の停車駅に定時につくための速度計算は重要だ。乗務中、計算を繰り返すが、いまも苦手意識がある。
計算をしていると、思い出す光景がある。
「次のインターチェンジ(I…
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