年末年始、東海地方の初詣、観光地で人出増 東海道新幹線は11%増
JR旅客6社は6日、年末年始(昨年12月28日~1月5日)の利用状況を発表した。主要46区間の新幹線や在来線特急などの利用者数は、前年同期比で110%となる983万4千人だった。コロナ禍前の2018年度比では84%となった。
JR東海によると、東海道新幹線は約316万7千人で前年から11%増加。行動制限がなかったことや、天候に恵まれたことが影響したとみられるという。名古屋鉄道が発表した三が日の鉄道利用者は約80万人で、前年から8%増加した。
航空各社も回復した。日本航空によると、昨年12月28日~1月5日、中部国際空港を発着する国内線に2万9768人が搭乗した。前年と比べて約1・4倍だった。全日空は8万1172人が利用。前年の約1・3倍だった。
中日本高速道路(NEXCO中日本)によると、昨年12月28日~1月4日、1日の平均で約4万3100台の車が高速道路を利用した。前年とほぼ同じだった。10キロ以上の渋滞回数は上下線合わせて55回。前年度の約63%だった。
東海3県では、正月三が日の初詣の人出も昨年より増えた。
熱田神宮(名古屋市熱田区)では、約142万人(昨年比約17万人増)が参拝。豊川稲荷(愛知県豊川市)も約135万人(同約25万人増)が訪れた。豊川市商工観光課の担当者は「コロナ禍では回復傾向にあり、徐々にコロナ前に戻っている」と話す。
伊勢神宮(三重県伊勢市)には、計37万5379人(同4万3130人増)が訪れた。一方、コロナ禍前の2020年は計56万320人だったという。内宮前のおはらい町で土産物店を営む男性は「やっと元に戻りつつあると思うが、コロナの前に比べると団体客も少ないし、まだまだだね」と話した。
岐阜市の伊奈波神社では約60万人(同約4万人増)が参拝。担当者は「三が日を避けて年末か4日以降にも参拝していただいている。1月を通したら過去最多だった20年の79万人と同等になるのではないか」とみる。
三が日は観光地も多くの人でにぎわった。名古屋市内では、名古屋城が40%増の2万7328人、東山動植物園が25%増の2万5885人、名古屋港水族館が33%増の2万7304人だった。(高絢実、臼井昭仁、山下寛久)