改札出たら10歩で温泉 元無人駅に新幹線を…JR動かした山形の町

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小川尭洋
【動画】JR高畠駅(山形県高畠町)には温泉施設が併設されており、スーツ姿や制服姿の人々と、入浴道具を抱えた温泉客らが行き交う空間が広がっている=小川尭洋撮影
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 山形新幹線高畠駅(山形県高畠町)の改札脇には、赤文字で「ゆ」と書かれた青いのれんがかかっている。新幹線に急ぐスーツ姿の乗客と入浴道具を抱えた風呂上がりの人らが時折すれ違う不思議な空間だ。

 「改札からたったの10歩で温泉施設に入れるのは、ウチくらいでは」。同町観光協会が運営する駅構内の温泉施設「太陽館」の土屋浩二館長が説明してくれた。温泉施設を併設する駅は全国に数十カ所あるが、新幹線駅に直結する温泉は珍しいという。

 アルカリ性単純温泉で、筋肉痛などを和らげるとされる。本数が少ない在来線の待ち時間に利用する人も多く、温浴中に時を忘れないように浴場の壁には時計がある。

「泣いた赤鬼」の童話作家に着想

 湯船につかっていた近所の中川雅行さん(71)は、ここ5年ほど毎日足を運んでいる。「一日の終わりに1時間。気持ちよくて幸せです」

 太陽館の外観は構内の温泉施…

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