「金具折れてショート」 4時間半遅れの新幹線停電、JR東海が見解
小川崇
東海道新幹線の豊橋―名古屋間で18日昼に停電が起き、列車が最大4時間半遅れて約11万人に影響が出たトラブルで、JR東海は20日、架線の金具が折れてショートし、架線が切れたことで停電に至った可能性が高いと発表した。引き続き詳しい原因を調べている。
JR東海によると、停電は18日午後1時ごろに発生。上り線は午後1時18分に送電できたため運転を再開したが、下り線で列車に電力を供給する「トロリ線」をつり下げるための「吊架(ちょうか)線」が、愛知県安城市内で切れているのが確認された。復旧作業のため、同41分に再び上下線で運転を見合わせた。
JR東海が調べたところ、トロリ線と吊架線をつなぐ「ハンガ」と呼ばれる金具の下部が何らかの理由で折れ、別のトロリ線に接触した。その影響で通常とは異なる回路で電流が流れ、断線したとみられる。吊架線は2016年に新しいものに更新されており、12日に実施した目視の検査で異常は確認されなかったという。
JR東海によると、18日の停電による見合わせ区間は東京―新大阪間の全線まで拡大し、午後5時に順次運転を再開した。74本が運休、114本が最大4時間28分遅れるなどして約11万人に影響が出た。