大雨で不通、JR津軽線の復旧に6億円の見通し 「鉄道以外も検討」

古庄暢
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 【青森】8月の大雨でJR津軽線(蟹田―三厩)の不通が続いており、JR東日本盛岡支社は19日、復旧工事には約4カ月、少なくとも6億円がかかるとの見通しを明らかにした。コロナ前から赤字区間だったため、久保公人支社長は鉄道以外の手段も含めた復旧方法を検討する方針を明らかにした。

 8月の大雨では、河川の増水で線路を支える盛り土が流失。同社は代行バスなどを運行してきた。降雪などの影響で復旧工事には着手していない。

 同社によると、この区間の乗客数はコロナ前で1日当たり100人ほど。久保支社長は「鉄道が持つ大量輸送のメリットを生かせていなかった」と指摘。バス高速輸送システム(BRT)などを例に「(鉄道とは)違った形も含め、持続可能な交通のあり方、復旧を考えていきたい」と述べた。

 ただ、県や地元自治体からは鉄道の早期復旧を望む声が上がっていて、久保支社長は「地元の皆様とよく相談し、引き続き地域に貢献していきたい」とする。早ければ来年1月にも本格的な相談を始め、来春をめどに具体的な復旧方法を決めたいという。(古庄暢)

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