JR予土線を走る3種類の企画列車「予土線3兄弟」を連結した臨時列車、「ウィンタークルーズ号」が3年ぶりに3日、同線などで運行された。沿線自治体などで構成する愛媛、高知両県の予土線利用促進対策協議会が協力し、沿線の主要駅ではおもてなしイベントもあった。

 ウィンタークルーズ号は、0系新幹線を模した「鉄道ホビートレイン」を先頭に、海洋堂ホビートレイン「かっぱうようよ号」、貨車を改造した「しまんトロッコ」の4両編成。地元の高校吹奏楽部の演奏に送られ、32人のツアー客を乗せて宇和島駅(愛媛県)を発車。約3時間半かけて窪川駅(高知県)まで走った。

 松丸駅近くで「松丸市」が開かれたのをはじめ、伊予宮野下、近永、江川崎の各駅でも地元高校生やゆるキャラの見送り、特産品の販売があった。沿線では多くの鉄道ファンがカメラを向け、乗客は清流の景観を楽しんでいた。松山市の椿小学校5年、日野護さん(10)は「3兄弟に乗るのは初めて。トロッコ列車は寒かったけど、川や畑がきれいだった」と話していた。

 この日同線では、キハ32形ディーゼル車の三重連やしまんトロッコの臨時列車も運転された。(福家司)