大手がマイクロを喰いにきた!? ― KATOがJR四国8000系の市場を“破壊する”!?
- 2025/07/14
- 20:34
― 模型市場に再び“嵐”を巻き起こすか?
TOMIXが「789系 スーパー白鳥」でマイクロエースに挑む一方、KATOもまた静かに勝負を仕掛けてきました。
今月(2025年7月)下旬、KATOから出荷されるのは「JR四国8000系(しおかぜ・いしづち)」。
出荷予定日は7月23日。早ければ翌24日から並び始め、一般的な店舗でも26日ごろまでには店頭に並ぶとみられます。
この8000系、実はマイクロエースが旧塗装・新塗装ともに製品化済みで、模型ユーザーの中ではすでに「出尽くした感」すらある形式。
ビスタ模型鉄道でも、マイクロ製の旧塗装車はすでに入線済みです。
そんな中でのKATOの参入。
狙いは“ギミック”による差別化――その象徴が「振り子機構」です。
■ KATOの本気、ここに見えた!
今回の8000系は、見た目の造形再現だけでなく、走行性能・連結機構・ディテールの細かさまでしっかり作り込まれた力作です。
中でも注目すべきは以下のポイント:
- KATO独自の「車体振り子機構」を搭載。実車同様、カーブで車体が内側に傾きます
- スロットレスモーター採用で、スムーズかつ静かな走行性を実現
- 屋根上機器や先頭形状の曲面構造などを忠実再現
- フックなし密連カプラー&消灯スイッチ付きライトなど、上級者仕様も標準搭載
- 3両セットは「ベストセレクション」仕様で、入門者にも優しい構成
つまり、走らせて楽しむ派に刺さる機能をこれでもかと詰め込んだ仕上がり。
マイクロ製品も完成度は高いものの、KATOは今回、走行性能やギミックに特化した“動かして遊ぶ”提案に力を入れている点が印象的です。
■ とはいえ、四国という土地の現実
しかしここで立ちはだかるのが「地域特性」という壁。
8000系は言うまでもなくJR四国の主力特急ですが――やはり全国区での知名度は高くありません。
四国は高速道路網が非常に発達しており、車社会が前提。
特に8000系が走る予讃線は、沿岸部の都市を経由するルートを通っており、
一方で高速道路は内陸部を直線的に松山へ向かうため、
時間やコストの面でバスやマイカーのほうが優位という現実があります。
そのため、鉄道自体がなかなか主役になりにくい地域。
「模型としての魅力」はあっても、「買いたくなるほど思い入れがあるか」という点では、北海道のスーパー白鳥(789・785系)より厳しいかもしれません。
■ “振り子”が風を起こせるか?
とはいえ、KATOの8000系には“走らせる楽しさ”があります。
もし手元にマイクロ製の旧8000系があるなら、今回のKATO版は実際に走らせてその違いを感じてみる価値は大いにあり。
マイクロが築いてきた土壌に、KATOが振り子というスパイスを加えてくる――
これはまさに、「ただのリメイクではない、攻めの再提案」なのです。
■ KATO製品は市場をどう変えるか?
KATOがマイクロエースやグリーンマックス製品に被せるように同系統の車両を出してくると、市場が一気に荒れる──そんな例は過去にもありました。
たとえばHOT7000形や京急2100系、東急5050系など、それまでは人気車両として一定の需要があったものの、KATO製品の投入後は市場に在庫があふれ、買い手がつかなくなったケースが見られました。特にHOT7000形などは、ようやく最近になってネットショップで見かけなくなってきた感じです。
これはKATOの生産量がかなり潤沢であることが一因とも考えられます。他社が“少量生産→欠品→数年後に再生産”という戦略を取る中で、KATOは“最初に数年分を一気に生産し、再生産は当分なし”というスタンスが目立ちます。
そのため、人気車両でない限り、在庫が長期間市場に残ることになり、結果的に全体の需要が冷えてしまう――そんな流れも否定できません。
今回の8000系も、マイクロ製品を持っている人にとってはすでに“持っている車両”であり、再び市場に飽和が起きないか、少し気になるところです。

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KATO 11-212 LED室内灯クリア6両分 在庫有(5/12現在)
TOMIX JC25 密結TN(電結納付) 在庫有(5/12現在)
DCCにはEM13、FL12、FR11各種 在庫有(5/12現在)
28-187 車間短縮ナックルカプラー黒 在庫有(5/12現在)
28-188 車間短縮ナックルカプラー灰 在庫有(5/12現在)
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