九州産交グループでは、これまでも日野セレガシリーズの導入が見られておりまして、その導入は高速・特急車両から貸切車両まで、これまでも多く導入されておりました。
上の画像の初代セレガに関しましても、高速・特急車両に関しましては画像1の「青十字塗装」の車(熊本22か26-96、U-RU2FTAB)あれば、画像2の都市間高速路線バスとして活躍しました3列シート車(熊本22か31-58、KC-RU3FSCB)もあったりまして、熊本などから各地への路線で実際に見る事ができておりました。
また、こちらの産交バス所有でありました車(熊本22か27-43、U-RU2FTAB)は、末期は阿蘇駅~阿蘇山西駅(現・阿蘇山上ターミナル)間を結びます「阿蘇火口線」で運行されておりましたが、元々貸切車として導入されておりまして、その証としまして後部の座席が高い位置にありましたり、シートの回転機構も残されておりまして、かつての名残をみせておりました。
(車内)~後方が段になっていまして、その分座席も高い位置にありました
(シートの回転機構)
さらに、かつてはスーパーハイデッカーでもありますセレガGDの高速車両が存在したりもしておりまして、画像の昼行用(熊本22か30-02、U-RU3FSAB)をはじめ、夜行用も存在しておりましたが、姿を消しております。
また、貸切車両でも以下画像にありますセレガGD(熊本200か・954、U-RU3FSAB)がありまして、実際に複数台が存在した事がありましたり・・・
ハイデッカー車両に関しましても、画像の車(熊本200か・523、U-RU2FTAB)が存在したりもしておりまして、実際に初代タイプの車両に関しましても高速・特急用、路線用、貸切用と見られていた事がお分かりいただけるのではないかと思います。
尚、上の画像の貸切車2台は元はグループ会社でもありました旧大阿蘇観光に所有していた車でありましたが、平成17年に九州産交観光に合併した事から九州産交観光所有として運行されておりました。
また、移籍車でも存在しておりまして、富士急行から移籍しました画像の車(熊本200か・900、KC-RU3FSCB)もその1台でしたが、昨年まで健在ぶりを見せておりまして、末期は「あまくさ号」の後「阿蘇火口線」にも使用されましたが、残念ながら廃車となっておりまして、同じく存在しておりました熊本200か・898とともに富士急行からの移籍車は全廃となっているようであります。それほど九州産交グループの車におきましては使い勝手がこのセレガがよかった事さえも伺えるのではないかとも思います。
(「あまくさ号」時)~実際に乗車していました
一方、平成17年からは新モデルのセレガが導入されておりまして、高速・特急車両、貸切車両でそれぞれで見る事ができておりまして、いずれも主力車両としての姿を見せております。このタイプも、この後ご紹介しますセレガRとしますと大きく見た目が変わっている事が伺わせておりますが、それらも現在まで高速・特急車両、貸切車両を合わせまして50台以上も導入されている事から、その分割合も多くなっている事も伺わせております。
(高速車、熊本200か・444、ADG-RU1ESAA)~最初に導入された車
(同、熊本200か15-40、2TG-RU1ASDA)~産交バス所有
(貸切車、熊本200か15-20、QRG-RU1ESBA)
このように、新旧日野セレガも多く導入されておりました九州産交グループでありましたが、この間に導入されておりましたセレガRに関しましては、実はわずか4台の導入にとどまりまして、このうち3台がスーパーハイデッカーでの導入となっておりました。今回は、そのセレガRに関しまして皆様にご紹介してまいります。
九州産交グループ(注)におけるセレガRは、最初に導入されました平成12年に導入されておりまして、平成17年に上の画像の熊本200か・444が導入されました平成17年までにわずか4台の導入にとどまりました。しかも、うち2台が旧大阿蘇観光バスでもありまして、合併によりまして九州産交観光となった車も存在しておりました。
尚、その後産交バスにセレガRFSが2台熊本~天草間の「あまくさ号」向けの移籍車が、また九州産交バスにも名鉄バスなどからの移籍車がそれぞれ導入されておりますが、こちらはグループ外からの移籍車でありますので、今回の内容からは外させていただきます。
(熊本200か11-68、KL-RU4FSEA)
(熊本200か17-55、KL-RU4FSEA)
ではこれら4台をご紹介しますが、まずは平成12年式のセレガRFS(熊本200か・・84、KL-RU4FSEA)でありますが、この車は九州産交グループでは初めて登場した車でありまして、旧大阿蘇観光に導入された車でありました。その後九州産交観光に移籍しましたが、このセレガRハイデッカー自体この車しか存在しておらず、後はこの後ご紹介しますようにスーパーハイデッカーしか存在しませんので、貴重な車であったと言ってもいいかと思います。
そんな貴重な車でありました同車ですが、その後売却されておりまして、九州産交観光からも姿を消しております。私自身もこの情報を聞いた際は驚いたほどでしたが、これによりましてこのセレガRハイデッカーも産交バスに移籍車が導入されるまでは見られなくなっておりましたので、より少数派である事が伺える所でもありましょうか。
次は、おなじみの高速車であります画像の車(熊本200か・417、KL-RU1FSEA)からご紹介します。
これまでも当ブログでもご紹介しております同車でありますが、平成17年式でもありますこの車はボディ製造はこれまでの日野車体からジェイバスに変更された車でありました。やはり仮眠室付きのスーパーハイデッカーでの導入と言う事もありまして、夜行高速用で使用されていた車でもありまして、運行されていたのが以下画像の熊本~名古屋線「不知火号」、鹿児島・熊本~神戸線「トワイライト神戸号」と言った現在廃止となりました路線、そして熊本~大阪・京都線「サンライズ号」でもその姿を見る事ができておりました。
現在は、本州運用からは離れておりますが、それでも「なんぷう号」・「フェニックス号」でその姿を見る事があります。この車も今年で20年になる車でもありますが、まだ先輩(三菱エアロバス・エアロクィーン)が存在するこれら専用車からしますと中堅にあたる事になりますので、まだまだ活躍する姿はみられるようではあるようです。
(平成30年撮影)
次は、貸切車(いずれもKL-RU1FSEA)であります。九州産交グループで初めて導入されましたのは、画像にはありませんが平成13年に熊本200か・159が旧大阿蘇観光に導入されまして、平成16年に画像の熊本200か・303が導入されておりました。尚、その・303の方が唯一九州産交観光として初めて導入された車でもありますので、少数派である事も伺える所ではあります。
そんな・303は、現在は産交バス人吉営業所に所属しておりまして、路線車は小型車ばかりの中でスーパーハイデッカーが目立っていると言ってもいいかと思います。それでも元気な姿がまだ見られるだけでもいいのではないでしょうか。
今回は、少数派でありました、九州産交グループ日野セレガR4台に関しましてご紹介しましたが、何と言いましても初代・2代目の日野セレガが多く配置されている(いた)割にはこの間に導入されておりましたセレガRの導入台数は少なかった事に関しましてはまさに意外ではないかと思います。やはりこの中では高速車両の方がより目立つ存在ではないかと思いますし、さらに今回対象外の移籍車2台を含めましても6台しか所有しておりませんでしたので、それだけ少ない事も伺える所ではないでしょうか。ご覧の皆様も、少数派ではあるこの存在に関しまして存じていただければと思っております。
(注)九州産交観光は、平成27年に統合されまして九州産交バス貸切バス事業本部に入っております。今回は補足事項としてこちらにご紹介させていただく事をご了承下さい。