三田線新型車両 11編成 J-TREC製造の驚き 仕様書『35年更新無しに使えること』が興味深い


こんにちは!
今回は都営三田線に関する記事を書いていきたいと思います。
先日、東京都交通局都営三田線新型車両の入札を行いました。都営三田線では2027年~2029年度にかけて8両×11編成の新型車両を導入予定となっています。こちらの製造業者を策定する入札が行われ、結果としては総合車両製作所J-TREC)が落札しました。新型車両はJ-TREC製の車両ということになります。都営三田線は2020年頃に6500形を13編成導入しましたが、この際は近畿車輛の製造となりました。今回はJ-TREC製ということで、製造元が分かれることになりますね。てっきり次も近畿で6500形を作るのかと思っていましたので、びっくりですね。

6300形



製造元が異なるということなので、当然ながら形式変更の可能性も含め、仕様変更がかかる可能性は高くなるでしょうね。そもそも5年以上製造間隔が空くため、使用変更がかかるのは当たり前のことかもしれませんが、製造元が違うともなると、その違いはより大きなものになのだろうと思います。特に車体の材質ですよね。6500形はアルミ製の車両ですが、J-TRECは基本的にはあまりアルミ製の車両を造りませんから、同じ6500形が導入されるとしても、少なくともステンレス製になる可能性は高いのかと思います。今後の形式変更の可能性については、のりものニュースがインタビュー記事を公開しています。
trafficnews.jp
この記事によれば、現段階では別形式となるか、6500形になるかは何も決まっていないとのことです。今後J-TRECと協議していくことになるようです。また、製造元が変わるからといって必ずしも形式が変わるというわけではないということも書かれています。この辺りはまだ未定なのでしょうね。個人的には床下機器や仕様部品などは極力6500形1次車に合わせて、車体はJ-TRECのsustina車体の車両を造るようなイメージなのかな?というような気はしますね。この際に形式を分けるのかは何とも言えないなと思います。

その他、この入札を行うにあたって、仕様書では『約35年間にわたって大規模な改修が必要なく使用できる』ことを要求しているようです。これが興味深いですよね。都営は設備の関係上、基本的に保有車両の大規模改修を行わずに廃車にします。B修を積極的に行うメトロとは対照的です。そのため、未更新で長く使えることが大切であるということですね。この『未更新で使える期間』が35年ということですが、この数字は平成初期や中期の車両よりも想定寿命が延びているように思います。5300形は基本的に車齢30年程度、6300形は25~30年程度での廃車となっています。この辺りは、特にGTO車などと比べると、想定寿命が5年程度伸びているのかなと思います。機器更新無しで35年というと、VVVF車両としてはかなり長いのかなという印象があるのですが、SICの寿命というのはGTOなどと比べても長いのでしょうかね。
また、将来的に埼玉高速鉄道東京メトロ南北線および相模鉄道への乗り入れ改造を行うことが可能な設計とすることも公表されています。こちらは具体的な計画があるというよりは、将来的に必要になった場合に備えての記載でしょうね。現時点で入線予定があるということではないと思います。
今回は三田線の新型車両に関する記事でした。
最後までご覧いただきありがとうございました!

※当初タイトルが13編成となっていましたが、正しくは11編成の間違いです。訂正いたします。