こんにちは!
今回はJR各社の保存状況に関する記事を書いていきたいと思います。
分割民営化から30年以上が経過し、JR各社が発足直後に製造した車両も置き換えがスタートしてくる年代に差し掛かっています。特にJR各社が一番最初に設計した特急型車両は、どの会社の形式も必ず一両以上は廃車が出ており、中には全車両引退済みの車両も存在します。そんな各社が個性を出して、非常にかっこいい車両がたくさん生まれたJR最初の特急型車両たち、各社がどのぐらい保存をしているのか?このことについて見ていきたいと思います。
JR北海道 785系
活躍状況:一部が現在も現役
保存状況:0両
まずはJR北海道です。JR北海道で最初に設計された特急型車両は785系です。1990年にデビューし、37両が製造され、現在は10両が現役です。785系は現在のところ、1両も保存車両は出ていないという状況になっています。一方で、JR北海道最初の特急型気動車となったキハ281系については、試作車のキハ281‐901が苗穂工場に保存されています。785系も引退時に保存車両が出るのかは注目でしょうか。
JR東日本 651系
活躍状況:全車両引退済み
保存状況:クハ651‐1001(車籍あり)1両
JR東日本初の特急型車両は651系です。1988年に誕生し、99両が製造されました。651系は交直両用車両として製造され、常磐線特急『スーパーひたち』『フレッシュひたち』として2015年まで活躍しました。常磐線特急での活躍を終えた後は、多くの基本編成が高崎線特急『あかぎ』『スワローあかぎ』『草津』として2023年まで活躍をした後、全車両が引退しました。高崎線特急として活躍した車両のうち、トップナンバーのクハ651‐1001が現在も車籍を有した状態で郡山総合車両センターに保存されています。屋内保存となっているようで、その姿を敷地外から見ることは出来ません。ちなみにJR東日本には253系も1両保存車両が存在します。
JR東海 キハ85
活躍状況:全車両引退済み(一部譲渡先で活躍中)
保存状況:キハ85‐1(車籍なし)1両
JR東海初の特急型車両は気動車のキハ85系です。1988年に誕生し、80両が製造されました。『ひだ』や『南紀』などで活躍した後、2023年に引退しました。引退後、4両が京都丹後鉄道に譲渡され、このうち2両が現役、2両が部品取り用車両となっています。私鉄では現役の車両です。
そんなキハ85系はJR東海としても、1両の保存車両があります。キハ85‐1です。美濃太田車両区で保存されています。美濃太田には他にも複数の保存車両があり、それらの車両たちと共にシートが被さった状態で保存されています。ちなみにJR東海はJR初期製の近郊型電車、211系5000番台のトップナンバー、クモハ211‐5001も西浜松で保存しています。
JR西日本 681系
活躍状況:一部が現在も現役
保存状況:クロ681‐4(車籍なし)1両
JR西日本の初の特急型車両は681系です。1992年に量産先行車が誕生し、1995年から量産車が製造され、102両が製造されました。現在も一部の車両が『サンダーバード』『しらさぎ』『らくラクびわこ』などで活躍しています。681系は1両の保存車両が存在します。つい先日誕生した保存車両です。それが梅小路ハイライン(廃線跡)に保存されているクロ681‐4です。レストラン用の車体として、台車などは取り外され、塗装も紫色に一新された上で保存されることとなりました。保存というよりは、再活用に近いのかもしれませんが、一応は保存車両という扱いにしたいと思います。なお、吹田総合車両センターには681系の量産先行車、クロ681‐1001が一時期保管されていましたが、保存されることなく解体されてしまいました。
JR四国 2000系
活躍状況:一部が現在も現役
保存状況:2000、2001(車籍なし)2両
JR四国の初の特急型車両は気動車特急の2000系です。1989年に試作車が誕生後、80両が製造されました。『南風』『しまんと』などで活躍していましたが、後継車両に置き換えられ、多数が廃車になりました。現在は一部車両が『宇和海』『あしずり』で使われています。そんな2000系は試作車が3両製造されました。試作車のみ塗装が異なり、試作車にはTSEという愛称が付けられ、長らく活躍していましたが、2018年に引退となりました。引退後、多度津工場において2両が保存されています。廃車にはなりましたが、現在もエンジンが掛けられる状態で保存されているようで、イベント時などには度々元気な姿の写真がネットにあがっているのを見ることがあります。とても大切にされている保存車なのだろうと思います。
JR九州 783系
活躍状況:一部が現在も現役
保存状況:0両
最後、JR九州の初の特急型車両は783系です。1988年に誕生し、90両が製造されました。現在も44両が現役で、『ハウステンボス』『みどり』『きらめき』『かささぎ』で活躍中ですが、トップナンバーを含む一部車両には廃車も発生しています。そんな783系ですが、トップナンバーの車両に廃車が出ていますが、現在の所保存車両は出ていません。今後廃車となる車両の中から保存車両が出てくるのかは注目ですね。
このようなところでしょうか。結果としては、JR北海道とJR九州以外の4社は1両以上の保存車両を残しているということが分かりましたね。結構な保存率だと思いますし、保存車両を出していない2社はまだ現役の車両がいますので、今後保存が出ないとも言い切れないかもしれません。
特にJR東の651系とJR東海のキハ85は今後どこかで一般公開される形で保存されるのか、こちらが注目なのかなと思います。どこかで見れるようになると良いのですけれども、どうなるでしょうね。
最後までご覧いただきありがとうございました!