今回の【駅】シリーズは、
静岡県富士市南東部、駿河湾岸の田子の浦近くに広がる住宅地に位置する東海道本線の駅で、岳南電車岳南鉄道線との乗換駅である、
吉原駅 (よしわらえき。Yoshiwara Station) です。
尚、当記事ではJR線の吉原駅のみ紹介いたします。
岳南電車の吉原駅につきましては以前、簡易版記事にてUPしました。
⇒記事はこちら。
駅名
吉原駅 (CA 07)
所在地
静岡県富士市
乗車可能路線
JR東海:東海道本線
隣の駅
熱海方・東京方……東田子の浦駅
米原方・神戸方……富士駅
乗換可能駅
岳南電車:岳南鉄道線……吉原駅まで徒歩3分
訪問・撮影時
2021年7月
駅概要
駅形態……………地平駅(1889年開業)。
駅舎………………1970年改築の橋上駅舎。南北自由通路を兼ねています。
出入口……………北口、南口、岳南電車乗換口。
バリアフリー……○(北口・南口~改札階、改札階~ホーム階にエレベーター設置)。
但し、岳南電車乗換口の跨線橋は階段のみ。
点字ブロック……北口・南口~改札階~ホーム間に設置。
駅前広場…………○(南北とも有。ロータリー無。バス停留所・タクシー乗り場は北口のみ)。
正面口に相当する北口です。上写真は西を、下写真は南西を望む。
北口側には階段・エレベーターの出入口と3階建てのビルが併設されています。ビルはJR貨物が事務所として使用していましたが、2012年に貨物扱い(岳南鉄道との貨物授受)が終了したため、今は空室になっています。
出入口の左側には2階建ての駐輪場(無料と思われます)が設置されています。
北口には駅前広場があり(ロータリーはありません)、バス停留所とタクシー乗り場が設けられています。
そして、北口出入口右(西)約120mには、岳南電車・吉原駅の駅舎があります。
北口駅前です。上写真は北を、下写真は北東を望む。
晴れた日は駅前から富士山を望めます。
周辺は住宅地ですが、駅前には意外なほど商店が少ないです。
吉原駅は吉原地区の南部にあります。吉原地区の中心部は約3km北西の岳南電車・吉原本町駅の西側一帯になります。
そして、約500m東には日本製紙ユニテックの本社があり、約500m北の依田橋地区には工業団地・物流団地が形成されています。
富士市だけに、製紙工場の割合が高いです。
北口駅前です。西を望む。
左側には北口のビルがあり、その前方の線路沿いにはコインパーキングがあります。
そのコインパーキングの右側を奥に延びる細い路地を120mほど進むと、岳南電車の吉原駅舎に到達します。
岳南電車の駅舎の少し手前には、南口側に通じる地下道があります(自転車通行可能)。但し、夜間に婦女子の通行が危険な旨の看板が設置されています。
こちらは南口です。上写真は北西を、下写真は北東を望む。富士山が見えます。
南口はビルが存在せず、両側に階段出入口が、中央にエレベーター出入口があります。
途中で多数の貨物側線を跨ぐことから、出入口~橋上駅舎間の距離は長いです。
南口には側道式の駅前広場がありますが、バス停留所とタクシー乗り場は設けられていません。
南口駅前です。南を望む。
こちらは駅裏で商店が少ないですが、古くより住宅地が形成されていました。
駿河湾が近く、約200m西に田子の浦港があります。
また、住宅地の中を南下すると、900mほどで景勝地で百人一首でも詠まれた田子の浦に到達します。
橋上階にある改札口です。東を望む。左が北口および岳南電車方面、右が南口です。
駅員配置………あり(直営駅)。
自動改札機……あり(3通路)。
ICカード………『TOICA』エリア内。
但し、定期券を除きJR東日本エリアに跨がっての利用はNG。
有人通路………あり(窓口に面した左端通路。点字ブロック設置)。
幅広通路………あり(左端有人通路とその右の自動改札通路)。
窓口……………あり(改札窓口と左手前の『JR全線きっぷうりば(みどりの窓口)』)。
自動券売機……あり(改札口の左手前。ICチャージ可。指定席券売機はありません)。
自動精算機……なし(ICカードチャージ機のみ。紙のきっぷの精算は窓口へ)。
トイレ…………改札内1番線ホームに設置(多機能トイレ併設)。
売店……………なし。
コンビニ………なし(最寄店舗は約600m北「ローソン」)。
そして、1階にあるホームとは階段・エレベーターで結ばれています。
吉原駅はバリアフリーに対応しています。
こちらは岳南電車の駅舎内にある岳南電車乗換口改札です。
上写真は南を、下写真は東を望む。2011年撮影で、現在は変化している可能性があります。
駅舎に入って左側(東)に乗換改札があります。岳南電車が管理しています。右手には岳南電車の改札口があります。
ゲートの無い簡易型の自動改札機が1通路設置されています(今は通常型に取り替えられている可能性あり)。
ICカードに対応しています(岳南電車はICカード非対応)。
2011年訪問時は岳南電車の出札窓口でもJRきっぷ(近距離中心)を購入できましたが、2017年に販売を中止しました。
したがって、この改札口はICカード所持の人または予めJR線の乗車券を持っている方のみが利用可能です。
また、、改札の先には跨線橋があり、JR線のホームに通じていますが、階段しかありません。
車いすでJR線に乗るには、東約120mの場所にあるJR駅・北口へお回り下さい、
下り2番線に設置の建植式駅名標です。非電照式です。
JR東海・在来線の標準デザインで、国鉄タイプと同じく所在地も併記されています。
アルファベット部分にはJR東海のコーポレートカラーであるオレンジが塗られています。
右側には駅ナンバリング「CA 07」が併記されています。
こちらは下り2番線に設置の吊下式駅名標です。非電照式です。
バックには富士山を望めます。
駅構造……地平駅(東南東~西北西方向)。
配線………島式ホーム1面2線+上下待避線+複数の側線。
右(北)が1番線で上り熱海・東京方面、左(南)が2番線で下り静岡・米原・神戸方面です。
1番線、2番線の外側にはそれぞれ待避線があり、私の訪問時は上り待避線に貨物列車が停車していました。
各待避線のさらに外側には複数の側線があり、南端部には保線基地がありますが、保線用を除き貨物側線で、2012年に岳南鉄道との貨物授受が終了してからはほぼ未使用と思われます。
その関係もあり、北側の側線は岳南電車の線路と繋がっています。
ホーム有効長……20m車13両分。
ホームドア………なし(2021年7月時点)。
ホーム幅…………全体的に結構広いです。
上屋(屋根)………中ほどの6両分に設置。
ホーム上設備……ベンチ、飲料自動販売機。
ホーム中ほど上空に橋上駅舎があり(階段・EVで連絡)、神戸寄り(奥側)に岳南電車乗換口に通じる跨線橋(階段のみ)があります。
1枚目は1番線より、2枚目と3枚目は2番線より、全て米原方・神戸方を望む。
1枚目は2番線(右)より、2枚目と3枚目は1番線(左)より、全て熱海方・東京方を望む。
右側の側線群の南端部には保線基地があります。
手前の跨線橋は岳南電車乗換口への通路で、貨物列車により見えませんが、1番線の左側にある岳南電車の駅舎に通じています。
1番線の左側には岳南電車のホームもあります。
ホーム神戸方にある岳南電車乗換口への跨線橋出入口です。
階段のみで、バリアフリー非対応です。
車いすで乗換の場合は、一旦橋上駅舎の改札を出る必要があります。
神戸方を望む。
1番線より米原方・神戸方を望む。2011年撮影。
2011年訪問時は貨物列車がいなかったため、JR線ホームから岳南電車ホームが見えましたw
1番線より東京方を望む。
この先、左手に日本製紙ユニテックなどの工場群を、右手に住宅街を見ながら一直線に東南東へ走り、やがて左側車窓に住宅や田畑も見えてくるようになると昭和放水路を渡り、ほどなく東田子の浦駅へと至ります。
2番線より神戸方を望む。
貨物列車で見えませんが、右手には岳南電車・岳南鉄道線が並走しています。
この先、その岳南鉄道線と並走しながら左側にある田子の浦港の倉庫街の中を西北西へ走り、沼川を渡ると岳南鉄道線が右へ分かれます。その少し後に国道1号線富士由比バイパスと東海道新幹線をくぐると田子の浦港エリアから内陸部へ入りますが、相変わらず沿線には工場や倉庫が多いです。そして左手に日本製紙富士工場(富士)を見て走るようになると左カーブで進路を西に変え、右手に製紙工場や貨物駅を見て走り、左手車窓が市街地に変わると、富士駅へと至ります。身延線との乗換駅です。
あとがき
下車(乗車)時・・・2005年、2011年、2021年。
2021年を除き、岳南鉄道(現・岳南電車)と乗り換えるために下車(乗車)しました。島式ホーム1面2線ですが、かつて岳南鉄道と貨物の受け渡しが行われていた関係で側線が多いです。古びた橋上駅舎を有しており、南北に出入口があります。また、北口の西側には岳南電車の駅舎がありますが、JR線と岳南電車は、JR線ホーム西端~岳南電車駅舎を結ぶ跨線橋を使えば容易に乗換可能です。駅は吉原地区の中心部から外れていて、住宅地が広がっています。
鉄路のみでのアクセス(ルートは一例です)
東京から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
東海道新幹線で三島下車。東海道線下りに乗換。在来線の乗継もOK。
大阪から・・・当日到達可能、日帰り往復可能。
東海道新幹線『こだま』『ひかり(一部)』で静岡へ。東海道線上りに乗換。
食料・飲料 (500m以内)
コンビニ・・・・・・なし(最寄店舗は約600m北「ローソン」)
飲食チェーン店・・・なし(1km圏内に店舗はありません)
東京、大阪とも到達難易度はさほど高くありません。東海道本線を乗り鉄の際は、ぜひ一度は吉原駅でも途中下車してみて下さい!
(参考:JR東海のHP、地理院地図、Google地図、Wikipedia)