1980年末の渡道七日目

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クリスマスイブに小樽から乗車した48レは翌朝定刻05:01に函館に着いた。着いたとはいっても、これからどこに行くというアテもない。いつもは夜に列車に乗りながら次の作戦を考えるのだが、昨夜は疲れていたのか、乗車後すぐに眠りについてしまった。今日は天気が良さそうではあるが、とりあえず06:20発の121レに乗って(引き返す形にはなるが)沿線をロケハンをすることにした。腹は減ってなかったので、キオスクで缶コーヒーと新聞朝刊だけ買って列車に乗り込んだ。



この列車は八雲で21D(特急北斗1号)に追い抜かれる。ホームに出て、北斗1号の到着・停車シーンを撮影して車内に戻った。10:00に長万部に着くと、朝飯を食べるべく改札を出て駅前食堂に入り、カツ丼を注文した。

以下の写真はいずれも1980.12.25撮影

↓八雲駅に滑り込むキハ82系北斗1号。この頃の道内特急はまだキハ82系が主力だった。(函館本線八雲)

↑↓わずかな停車時間中に駅員と列車スタッフが言葉を交わす。どちらも青函船舶鉄道管理局の所属なのだろうか。(函館本線八雲)

今日は121レからロケハンしていて気になった落部で撮ろうと思い、駅待合室でしばらく時間を潰してから12:38長万部始発の124レに乗車した。



13:53に落部で下車した僕は、国道を石倉方向に歩き始めた。2kmほど進んだところにある国道の駐車帯のお立ち台に先客はなく、駒ヶ岳がくっきりと見えている。狙いは上りの104レ(急行ニセコ)であるが、ここからだと後追いで撮ることになる。多くの同業者は嫌う構図だろうが、そういうことがあまり気にならない僕は、そのままそこにとどまり撮影した。これにて本日のメインイベント終了であるが、このまま店仕舞いではあまりに実りが少ないので、どこかもう一カ所で撮ろうと思った。あまりピンとくるポイントではなかったが、落部の野田生方、落部川の鉄橋を渡りトンネルに入るあたりの斜面に登って、新鋭キハ183系の4D(特急おおぞら4号)を撮影した。

↑↓内浦湾に沿って函館を目指す急行ニセコ。ここは下の写真の方が正解だったようだ。余談だが、以降ここで駒ヶ岳を望めたことは今に至るまでない。(上:ニコマートFT3+ニッコール50mmF1.4/下:ニコンFE+ニッコール35-105mmF3.5-4.5)(函館本線野田生〜落部)

↓早くも夕暮れどきを迎えた中を函館に向け疾走するおおぞら4号。車両は函館運転所配置のキハ183系900番台である。当時のキハ183系はこの1編成のみだった。(函館本線野田生〜落部)

これにて本日の撮影は終了。あとは函館発の夜行鈍行に乗るだけだ。落部から函館に直行すると時間を持て余すので、まずは16:20発の629Dで長万部へ。キオスクで(肉まんでなく)あん饅と缶ジュースを買い、18:47発の44レに揺られて21:49に函館着。ホームで立ち食い蕎麦を食べた後は待合室で時間を潰し、23:51発の41レで札幌に向かった。