2025年訪問
某所で倉庫として使用されている、ワム70000形式のワム74847です。
ワム70000形式はワム60000形式やワラ1形式といった黒貨車と酷似しているように見えますが、大きな特徴といえば屋根上にリブがあることでしょう。写真ではわかりにくいですが、7本のリブが走っているのがわかります。
さてワム74847は、1960年に川崎車輌・富士車輌・ナニワ工機で製造されました。
大きな特徴は側面に「横浜線 橋本駅常備」と書かれているところです。かつて橋本駅には橋本車両センターという工場があり、そこの物資の輸送に使用されたのではないかと思われます。橋本車両センターには他にも事業用車として使用されていた貨車がおり、そちらは事業用車らしく白帯を巻いたりしていましたが、なぜこちらのワム70000には巻かれていないのかは不明。
たまたま持ち主のおじいさんにお話を伺うことができましたが、国鉄末期に払い下げられたものを購入したやつだそうです。
橋本車両センターは1945年に国鉄に組み込まれた自動車工場で、国鉄のバスやトラックの改造や修繕、さらには気動車のエンジンの分解整備などに使用されていたそうです。末期には国鉄大宮工場の傘下に入っていましたが、1984年に閉鎖されてしまったようです。そちらの廃線跡もいずれ見に行ってみたいと思います。
2025年4月12日編集