国鉄末期に登場した交直流近郊形電車415系1500番台。現在は関門、九州北部地区を中心に快速、区間快速の運用にも入っています。今後置き換えの話も聞こえ始めたベテラン車両の日常シーンを、夕方の小倉駅で見てみました。

 

 

小倉駅に到着した下関からの普通列車。夕方は通勤・通学客らが多く乗降します

 

 

JR東日本常磐線から移ってきた415系1500番台のトップナンバーFo1501編成も活躍を続けています

 

 

 

415系1500番台は1986(昭和61)年にデビュー。軽量ステンレス車体やボルスタレス台車を採用するなど、これまでの国鉄交直流電車のイメージを一新しました。

 

JR九州には現在、大分車両センターに4両編成14本(Fo1501、1509〜1521)が在籍しています。同社では唯一残る交直流電車だけに、直流・交流の転換が必要な下関ー小倉間の普通列車は、同系の独壇場になっています。

 

元々ロングシート車両で都市圏輸送に適していることもあり、ベテラン車両ながら最近は鹿児島本線の運用も再び増えていて、2025年3月のダイヤ改正からは区間快速にも充当。国鉄形車両が数を減らす中、ファンを喜ばせています。

 

 

 

夕方の小倉駅は関門間を行き来する普通列車が頻繁に発着。415系1500番台が多く見られます

 

 

小倉駅では885系特急「ソニック」との並びも日常です

 

 

 

下関行きの列車が毎時4本になる17〜18時台の小倉駅は、415系1500番台が頻繁に発着し、家路につく通勤・通学客らを乗せて活躍している印象です。

 

この他、2編成をつないだ回送列車も到着し、鹿児島本線の荒尾行き快速(4229M)として発車していきます。北九州、福岡都市圏を走る姿は同系が健在であることをアピールしているかのようで、長い8両編成は見応えがあります。

 

 

小倉駅に入線する415系1500番台を2編成つないだ回送列車。この後快速荒尾行きとして走ります

 

 

小倉駅を発車した快速列車。8両で走る姿は、まだまだ主力として活躍している証しです

 

 

 

JR九州は4月1日に運賃・料金を値上げし、昨年の改定申請時には次世代車両の新製、2030年度までに旧国鉄車両を置き換える方針を示しました。415系1500番台もその対象になる可能性が出てきました。

 

国鉄末期に新車だった415系1500番台。筆者としては思い入れのある車両の一つですが、最近は「国鉄形」全体が終章に入っていることを改めて実感します。ベテラン車両が活躍する関門、九州北部地区の日常はいつまで続くでしょうか。

 

 

 

※Fo1501編成は以下の記事で紹介しています

 

※関門地区での活躍の様子は以下の記事に書いています