それでも料金を取るらしい
2025年4月6日の未明から、料金収受システムに障害が発生。
当社管内の一部の料金所でETCが利用できなくなっています
以下の料金所でETCを制御する設備に障害が発生したことから、ETCの利用ができなくなっています。
ETCの障害が発生している料金所においては、そのままご通行ください。
通行料金はWEBでのお手続きをお願いいたします。
ご利用のお客さまに大変ご迷惑をおかけしますがよろしくお願いします。
ETCのシステム障害が大規模で発生するのは初めてではなかろうか。
しかし、もっと驚くのは
通行料金はWEBでのお手続きをお願いいたします。
としていること。
自社の都合で料金を取れないのなら、無料開放が当然ではないのか。
JRの自動改札では実績がある。
しかし、高速道路は鉄道会社と以下の3つが異なる。
- 鉄道は夜行列車を除き、深夜になると乗客が出場してリセットすることができる。しかし、高速道路は24時間営業である。
- 鉄道は長距離の場合、新幹線改札による改札の分離が図られている。あるいは、きっぷのみの取扱いとなる。しかし、高速道路は会社をまたいでETCを利用可能である。このことは、会社をまたいだネットワークを形成する上で、ひとつの会社だけ収受を断念してしまうと他社への影響が大きい。
- 鉄道は振替輸送など、他社線を含めた無料開放の実務が確立している。しかし、高速道路では今回が初めてに近いのではないか。
NEXCO中日本だけ無料開放にしても、中日本管内で入場記録をしないまま首都高速やNEXCO東日本に入られてしまうと本線料金所や出口で混乱してしまう。
JRのICカード広域化への影響
JRが、きっぷを廃止してオンラインとICカードに切り替えてしまおうとしているが、
自動改札の広域障害があれば、NEXCO中日本のような混乱を招くことを示唆するものだ。
その意味で、今回のETC障害は非常に参考になる。
現在、ICカードではJR各社連続で乗り通すことができない。
JR東日本が自動改札の料金計算をクラウドで行うようにして広域で乗り通せる仕組みを作ろうとはしている。
仮に会社間での乗り通しができるようになったとして、JR東海だけ自動改札が故障したらどうなるか。
東海道線がつながっているので、JR東日本も全面無料開放しなければ混乱する。
NEXCO中日本では本線料金所で数キロの渋滞になっているそうだが、
東京駅の有人改札にだって長蛇の列ができてしまう。
主要駅でも駅員を削減し、無人改札を増やしている現状で、インターフォンで対応しきれないだろう。
絶対に止まらない情報システムを作ることはできない。
止まるなら潔く全部無料開放するようにしないと、ICカードのエリアはこれ以上広がらないということだ。